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更新履歴、拍手の返信、時に明星について鬱陶しいほど語ってみる
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 水滸スキーの多くが続編系で「正統」と認めている水滸二次創作……――
 それがこれ、『水滸後伝』です。
 図書館から借りて、えっちらおっちら読んでいました。本日読了。いやぁ、何と言うか……ねぇ。

 何か頭の中で色んな妄想が蘇って仕方なかった。

 というわけで始めてみよう、『水滸後伝』感想! 気になる貴方はれっつ・ごぅ!



 えーと、以下をお読みになる前に。
 北方水滸及び楊令伝を読んだ事のある方は、一旦、その登場キャライメージを蘇らせてください。頑張って思い起こしてください。
 思い起こせましたか? では行きます。





























 私の愛しの李俊さんとあの聞煥章の娘が結婚してしまったが、どうすればいい。


 問題・この時、簾屋の心の声として正しいものはどれか。
 1、「落ち着け、『水滸後伝』と北方水滸は別物だ!」
 2、「冷静になれ、簾屋式水滸では聞煥章はストレス性胃炎持ちの巻き込まれ型突っ込み参謀だろう!」
 3、「OK、それならまずあの聞煥章の何をどうすれば結婚できて娘をこさえられてその娘が李俊殿と結婚できるのか、考えてみようじゃないか!」

 何か色々間違っている気もするけれど、人生後悔しない事が大切です(意味不明)。
 とにかく、感想行くよー。

 ・招安を受けて官位を貰って剥奪されて皆バラバラになってしまっても、お前ら変わらねぇなぁ。
 ・孫立兄ちゃんが、相変わらず煮え切らないキャラに描かれているのが悲しい。やっぱり煮え切らないのか。地サツ星最強の呼び声も高いのに。楽和の姉ちゃんが嫁なのに。
 ・と言うか、お前らあれだけ生死を共にしたのに一瞥して「あれ、どこかで見た事あるような」っていくら何でもそれは白状だろう
 ・しかしお前ら、三歩歩くとトラブルに巻き込まれるな。トラブル招聘体質か。
 ・でもそうしている内にバラバラになって生死も分からなくなっていた仲間がまた集まる。ちょっと嬉しい。
 ・しかし李大官人(=李応)、切り株で戦うのはナンボ何でもなかろう。
 ・梁山泊チルドレンも出演しているよ。花逢春(=花栄の息子)、君いい子だね。どこかのドラ息子(楊令伝の花飛麟)とは大違いだ。
 ・そして私の愛しの李俊さん。
 ・昔は色黒で痩せていたけれど、今は色白で太った、ってどういう事だあああああああっ!?(by昔の手下の証言)
 ・そんな私の愛しの李俊さんが大いに笑ったり喜んだり泣いたり「生き恥晒すくらいなら死んだ方が」とか言って楽和に止められたり、まるで往時の宋江殿を思わせる情けなさ。あれか宋江殿に志を託された夢を見たせいで宋江殿に乗り移られたか混江龍! チクショウ黒三郎、私の李俊さんに何て事してくれるの!
 ・おっといけねぇ頭に血が上った。
 ・それはともあれ梁山泊残党連中である。登州の登雲山、薊州の飲馬川、それぞれを拠点に皆集まってくる。何だかあの頃(梁山泊にいた頃)を思い出してしまう。嬉しいなぁ。
 ・安道全が脈を診て占いできるなんて知らなかった。何だそのスキル、貴方お医者よね?
 ・戴宗さんが童貫にこき使われてる!
 ・そして弟分の李逵が夢に出てきたのに、「何でまた李鉄牛(=李逵)の夢など見たんだろう」って、それちょっと酷いよ戴院長!
 ・燕青は相変わらずあちこちで大活躍だなぁおい。弓術、潜入工作、そして軍略もOKなんて、それ何てチート?
 ・それを言ったら楽和も大概チートだが。
 ・まあチートキャラは置いておいて、チルドレンだチルドレン。
 ・呼延灼の息子・呼延鈺、徐寧の息子・徐晟が仲間になった!
 ・宋清の息子・宋安平も仲間になった!
 ・ああチルドレン、お前ら梁山泊からの幼馴染みなんだね……。大きくなって再会して、何か小母さん嬉しいよ。
 ・仲間になるのは元梁山泊やチルドレンだけじゃないよ!
 ・扈成兄やん(=扈三娘の兄貴)が仲間になった!
 ・欒廷玉(=祝家荘戦で登場する、祝家の武術教師)が仲間になった!
 ・聞煥章も仲間になった!
 ・王進様まで仲間になった!
 ・うわぁ、何だこの面子。打撃力がパネェ。
 ・それに比べてシャムに移動した李俊さんチームの打撃力不足が軽く泣けてくる。主な攻撃キャラが若手の逢春君だけ、ってどういう事よ李俊さん。
 ・ところでいきなり話は変わりますが、作中で呼延灼さんが「呼将軍」、皇甫端先生が「皇先生」とか呼ばれてるんですが、これは何だろう、中国には二字姓の人を呼ぶ時最初の文字だけで呼ぶ、とかそういう風習でもあるんだろうか(呼延灼は呼延・灼、皇甫端は皇甫・端です。そして公孫勝は公・孫勝じゃなくて公孫・勝だから気を付けろ!)
 ・……あれ、関勝に子供いないの? 『岳飛伝』で息子が活躍してるのに?
 ・それにしても昔の仲間が続々集まってくるよ。中国本土に残ってる連中が皆集まって「これからどうしよっか」とか話しているのが何かすごく嬉しい。やっぱり一〇八星は一緒じゃないとね!
 ・登雲山チーム、飲馬川チーム、シャムチームと合流――はいいんだが、その後の戦闘で登場する日本からの侵略者……何だろう、これは。
 ・まあ、『水滸後伝』の作者の陳忱は歴史や地理や外国には余り詳しくなかった、っていうからしょうがないんだろうが。
 ・ともあれそんなこんなで色々あってやっと李俊さんがシャムの国王に。
 ・李俊「いやいや、俺そんなタマじゃないから」と辞退――って、やっぱり貴方黒三朗が乗り移ってるわね! ちょっと公孫先生、お祓いよお祓い!
 ・とりあえず李俊嫁に納まった聞煥章娘については妄想していいだろうか。
 ・そして結婚から一年後に生まれたという息子について限りなく妄想していいだろうか(いや、もう妄想済みなんですけれど。だから簾屋式の李俊さんは息子が二人いる)。
 ・それより燕青、あんた盧俊義の姪っ子だかと結婚……? おい待て浪子燕青、燕青×李師師派の簾屋としてはそれはちょっと容認できないぞ。いいか浪子、燕青×李師師はな、北方水滸・楊令伝はおろか中国本土公認のカップリングなんだぞ!?(中国制作のドラマ水滸の燕青はラストに李師師と駆け落ちし、このカップリングを描いた『浪子燕青』というドラマまであります) それをお前、李師師姐さんを放っておいてどこの馬の骨とも知れない娘っ子を嫁にするだと!? 認めない、あちし認めない!
 ・でもまあ皆幸せになったからいいや。


『水滸伝』の最後がアレだから、ハッピーエンドが実に素敵でした。まあ、理念(梁山泊残党が乗っ取ったシャムが南宋に従った、とか、そういう儒教的思想の部分)はとても容認できないが。まあその辺は妄想でカバーだ。
 さて、妄想と言えば……――

 簾屋、この『水滸後伝』を元に簾屋式オリジ水滸のその後の話を考えた事があります。
 梁山泊の百八人の内三分の二が方臘戦であの世行き、というのは『水滸伝』そのままで、李俊さんがシャムの王様になってハッピーエンド、という筋書きは『水滸後伝』そのまんまなんですが、カップリングがまずとんでもない。

 その話では、最終的に李俊さん×宋江お嬢様が成立した。

 何でそんな事になったか。そのネタを軽くかいつまんでみる。

 ・まず、そのネタは現在不定期連載中の簾屋式オリジ水滸とほぼ同じ設定である。ただし、穆春は男
 ・晁蓋君と宋江お嬢様は双方向片思いだったわけだが曽頭市で晁蓋君が死んでしまった事により宋江お嬢様の片思いは昇華されないまま終わり、宋江お嬢様は晁蓋君に代わって梁山泊総頭領になる
 ・招安を受け、方臘戦で仲間がバッタバッタ死んでいくのも原典通り
 ・これが宋江お嬢様にとって相当のストレスだった。宋江お嬢様、だんだんと心を病む。重度の鬱病です
 ・そして原典通り高Qやら蔡京やらが梁山泊残党の中心人物を殺しておこうと画策し、盧俊義は毒を盛られて死ぬ
 ・しかしここで違うのは燕青。燕青は盧俊義を見捨てて逐電しない。どころか毒を盛られた事に気付いた盧俊儀が「宋江殿に警告しろ」と命令して自分の傍から逃がす
 ・命からがら逃げ出した燕青と合流した戴宗と李逵、呉用先生と花栄さんを拾って宋江お嬢様の任地へ
 ・そこへ高Qが送り込んだ暗殺部隊が!
 ・呉用先生と花栄さんと李逵と燕青が時間を稼ぐ中、戴宗は「私も戦う!」と拒む宋江お嬢様を連れて逃亡。どこへ?
 ・太湖の李俊さんのとこ
 ・呼延灼や関勝や朱仝など、宋江お嬢様を保護できそうな勢力を持っていそうな連中が軒並み監視つきで動けない中、勢力を持ちながら官からマークされていないのが李俊さんだけだった。その辺りの事を呉用先生はあらかじめ調査していて、宋江お嬢様をそちらへ逃がそうと思って戴宗に指示していた
 ・一方暗殺部隊の方だが、呉用先生、花栄さん、李逵は死亡。燕青は大怪我を負いながらも何とか生き残り、その後しばらく行方をくらます
 ・李俊さんの下に逃れた宋江お嬢様だが、三人が死んだ事を知って半狂乱。方臘戦で仲間が死んだのもせっかく生き残った三人が死んだのも全部自分のせいだと徹底的に己を責め、鬱病が悪化する
 ・そして自殺まで図る。しかも何度も
 ・李俊さんはそれを一生懸命止め、何とか宋江お嬢様を生の方へと引き止めようと努力する。そのためなら何をしても構わない、とまで覚悟する
 ・何故か
 ・何故なら李俊さんだけが、生前の晁蓋君から「俺に何かあったら、江の事、よろしく頼むわ」と頼まれていたからである
 ・頼まれちゃあしょうがない、それにこんなボロボロになった女を放り出せるか、というのが一応の行動動機
 ・なのだが、途中から宋江お嬢様に惚れた
 ・で、ある時ついに手を出した
 ・そしたら宋江お嬢様が晁蓋君の名を呟いてしまった
 ・それ以降手出しできなくなった
 ・ともあれそんな感じに生きる気力を失くした宋江お嬢様を太湖の屋敷に半ば軟禁していた李俊さんだが、小七ちゃんや李応さんが何かまた色々やらかし始めた余波を食らって目を付けられ、「もう宋にいるのめんどくせぇ」とばかりにかつての梁山泊水軍の残党を再結集させて国外逃亡
 ・宋江お嬢様の病が悪化しない、戦の臭いも晁蓋君の面影もない所へ行こうとして、シャムに到着
 ・喧嘩を売られたので乗っ取り計画実行
 ・さて、一方中国本土に残った仲間たち
 ・仲間たちは宋江お嬢様も死んだと思っているのだが、唯一戴院長だけはその安否と行方を知っている
 ・その戴院長が登雲山チーム、飲馬川チームの決起まで仲間たちの連絡役をやっており、必要な情報を太湖の李俊さんの所に流していた
 ・で、両チームが「これからどうしよっか」と自分たちのこれからを考え始めた時、初めて真相を明かす
 ・言いたい事は色々あるけれど、それならシャムに行こう、という事で方針決定
 ・三チーム合流。しかし皆、宋江お嬢様と再会してびっくりする
 ・昔は洒落っ気も化粧っ気もなかったのに、今は綺麗にお化粧して着飾って。しかもかつてのいきいきとしたたくましさはどこへやら、何かもうしおれた花のようになっている。「これ? 俺の嫁」と李俊さんに別人の名前を言われても、きっと皆信じたくらいに別人になっていた
 ・仲間たちの大部分は、「また宋江殿の下で戦える」と思っていたのだ。それなのにこんな事になっていて、皆ショックを受ける
 ・で、その中で一人ショックを受けなかったのが
 ・そうです宋清お兄様です
 ・死んだと思っていた妹が生きていたんだもの。もう生きていてくれるだけでいいよと大喜びの宋清お兄様。お兄様や甥っ子と再会して、宋江お嬢様は大泣きする
 ・実は、晁蓋君が死んでから初めて泣いた
 ・そうやっている内にもシャムは大混乱で、王位の簒奪やら反乱分子の決起やら日本の侵略者登場やら。出撃しようとするかつての仲間たちの姿に、宋江お嬢様も「私も戦う」と言うのだが、これを李俊さんが止める
 ・李俊「あんたはもう俺たちの頭領じゃない。梁山泊の新しい頭領は、この俺だ。だからあんたはもう戦わなくていい。ここで、俺たちが勝ってくるのを待っていろ」
 ・その後李俊さんたちはしっかり勝ち、李俊さんは「もうシャムの王様になっちゃえYO!」と仲間たちから言われる。乗り気じゃないんだが、「乗りかかった船だ」と何か即位しちゃう
 ・更に「王様になったんだから嫁貰え」と言われ始める
 ・仲間たちに発破かけられたり後押しされたりで、李俊さん、とうとう宋江お嬢様にプロポーズ
 ・この時にはもう宋江お嬢様の気持ちも大分李俊さんに傾いている。きるのだが、やっぱりあの阿呆の晁蓋君が忘れられない
 ・そうして返事に困っている時に、晁蓋君の幽霊登場
 ・本人です。公孫勝殿のやらせではありません
 ・晁蓋「ごめん、江。俺、お前を泣かせてばっかだったな」宋江「そうよ……全部、貴方のせいよ……!」晁蓋「でも俺、お前の事が好きだった」宋江「――……私も、貴方が好きだった」晁蓋「だからさ、江、笑ってくれよ。幸せになってくれ。――李俊、江の事、頼むぜ」晁蓋君、成仏
 ・李俊さん、泣き続ける宋江お嬢様を抱き締めて、李俊「これから俺が、嫌ってほど笑わせてやる。だからもう泣くな」
 ・やっと結婚しやがりました
 ・鬱病から回復した宋江お嬢様改め宋江お妃様は、かつて晁蓋君にそうしていたように李俊王様を助けてお国を栄えさせましたとさ。めでたしめでたし

 ……長っ!
 何これ長すぎ! そりゃそうだ『水滸後伝』って全三巻だもん! その妄想を好き勝手垂れ流したら、いくらかいつまんだってこうなるよ!
 ところでここの李俊さん、キャラクターとしては北方水滸・楊令伝の李俊殿にちょっと近い。北方李俊殿は精神的に弱った人をつい守っちゃう好漢だからね、そのノリで鬱病の宋江お嬢様をしっかりがっちり守ってあげてください。
 話としては、これ多分面白いんだろうけれど、あえてボツにしました。何故か。
 今回、改めて『水滸後伝』を読んで気が付いた。簾屋式宋江お嬢様、仲間だけ戦わせてジッとしていられるお人じゃない
 例え鬱病だろうが武器も持てないほど体が鈍っていようが、皆が戦ってるなら自分も戦う。それが簾屋式及時雨・宋江。守られてばっかりのお嬢様じゃないんだよ。
 それにやっぱり晁蓋×宋江がやりたいしねー。そのバージョンでやりたいネタが出来てしまったからしょうがない。『水滸後伝』のネタは、簾屋式梁山泊チルドレンの活躍の場としてネタに使わせていただこう。


 ここまで読んでくださったあなた、ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。
 長すぎてごめんなさい。こんなに長くなるとは簾屋も思っていなかったんです。
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