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更新履歴、拍手の返信、時に明星について鬱陶しいほど語ってみる
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 次回があったね。
 ってー事でアンソロ中編『マージナル・ジャックポット』の後書きなんだか語りなんだかよく分からない繰り言、今日もウダウダやっちゃうよ!
 ほうほう何を語るのか見てやろうじゃねぇか、というオットコ前なあなたは下記リンクテキストからお進みください。




 本日のお題…登場キャラについて


 えーと、その前に登場キャラのおさらいを(作者のくせに自分で分からない)。

 小五(主人公)
 小二
 小七
 晁蓋(簾屋的裏主人公)
 白勝
 呉用(台詞ない)
 戴宗(簾屋的裏主人公その二)
 阮三兄弟の母(オリキャラ)
 小五の友達(オリキャラ)
 役人(オリキャラ)
 博打打ち(オリキャラ)
 胴元(オリキャラ)

 ……多いなぁ。
 多くて軽く笑えます。何だこれ。原稿用紙百二十枚強の話で出すキャラ数じゃねぇなぁ。どうりでオリキャラ下四人の伽羅付けが怪しいわけだ。
 ちなみにママンは、明星に登場しなかったのでオリキャラ判定ですが、原典にはちゃんと登場している原典公式キャラです。だから厳密にはオリキャラじゃあないのよね。
 そして戴宗さんは直接登場してないのに何だこの存在感。それはあれだよ、小五が戴宗さんの事を今でも気にかけてる――という妄想設定にしてしまったがためだよ。でも、十年も離れていて背格好も顔の造作も大分変わっちゃった幼馴染みを一目見てすぐに「お前、戴宗!?」って言える小五に簾屋はどこまでも萌えます。まあ、印象的な橙頭が昔と一緒、というのもあるのかもしれないが。
 じゃあそろそろ各キャラ個別に行くよー。

 ・小五(主人公)
「短命二郎」の「短命」は、「無茶ばっかりして自分の命が縮まる」のか「敵対した相手の命が縮まる」のか、解釈は二つあるんですが(確か後者の方が一般的だっけ)、ここでは前者でお願いします。
 小五については語りたい事が山ほどあるのだけれど、戴宗さんと小五の中編『ファントムペイン』のネタバレになりかねないからなぁ……。だから一つだけ。
 小五は、戴宗さんのトラウマを共有できるキャラだといい――という願望が、簾屋の中にあります。
 それも伝聞としての共有ではなく、実体験としての共有です。
 伝聞での共有は誰でも出来るでしょう。師匠はおそらくそうでしょうし、宋江さんももしかしたらそうかもしれません。翠蓮ちゃんは確実に、伝聞でしか共有できません。
 けれど、小五は実体験として共有できる可能性を持っているキャラです。つまり、洪信パパが高Qに喰われた現場を見てしまったかもしれない。
「見た可能性」だけは小二も小七も同様に持っているけれど、それを「友達の父ちゃんがあんな無残に死んでしまった」体験として捉えられるのは、作中では小五だけ。
 これって、戴宗さんの人間関係や人生を描く上ではすごく重要な事ですよ。だって、宋江さんや翠蓮ちゃんも下手に踏み込む事が出来ない戴宗さんの「傷」に、小五だけは踏み込める権利を持っている、って事なんですから。
 まあ実際踏み込んだら戴宗さんはブチ切れるんでしょうが、ブチ切れられても突き放されても、更に遠慮なく踏み込んでいける。
 これが出来るのは、小五だけでしょう。
 そんな小五の心理を書いたのが『マージナル~』であり、踏み込んだ後日談が『ハッピーデイズ』の第二話であり、じゃあ踏み込んだらどうなるの、って話が『ファントムペイン』なのでした。簾屋は小五に夢見すぎです。

 ・小二
 実は小二のキャラがいまいちよく分かってません。
 なので好き勝手にやりました。厳しいけどいいお兄ちゃん、って感じで。
 阮三兄弟の父親が不在なのは原典公式で、しかも原典でも何故いないのか詳細不明なのですが、父親のいない家庭の長男ってのは大体父親代わりになるもんだよなー、と思った結果がああいう小二兄ィです。
 ところで英単語口調が本当に分かりません。洋一の匙加減を掴むにはサンプルが少なすぎる。

 ・小七
 とある創作水滸サイトさんの影響でつい「小七ちゃん」と言いたくなる。いやまあ、それはさておいて。
 小七ちゃんは怒りを自分でコントロールできるのか出来ないのか。何か上手くコントロールできなさそうですが、『マージナル~』では「ちい兄の戦いだから」で頑張ってコントロールしていただきました。頑張ったね、小七ちゃん!
 ところで小七ちゃんは原典公式で「てきぱきした性格」だそうな。けれどどうしてだろう、明星の小七ちゃんは何かおっとり系な気がする。

 ・晁蓋
 美味しいところを掻っ攫っていったお人。愛がだだもれた、とも言う。
 初期段階では第五話はありませんでした。でも、それだけじゃ何か物足りないなー、という事で晁蓋さんに出張っていただいた。ありがとう、晁蓋さん。
 ところで銀一両=銅銭一貫=銅銭一千枚というレートだそうで、つまり明星の貨幣価値で言えば銀一両=一万円なんですが、この人私の月収の数倍の金額をポンと出しやがりましたよ。財を疎んじるのが好漢の第一条件だそうですが、思わず言いたい、ふざけるな。

 ・白勝
 第五話ラストで、両手に魚の入った桶を持ったままどうやって馬に乗ったのか――という突っ込みはなしの方向でお願いします。
 原典でも最終的な配属場所は情報部門の白勝さんですが、明星でも情報収集やってましたね。晁蓋さんと呉用先生のコンビは凶悪に最強だけれど、そこに情報を集めてくる白勝さんの助力があれば更に手がつけられない、とかだったら楽しい。

 ・呉用
 ごめんね台詞なくて。でも初期段階じゃ、そもそも貴方の名前さえ出てこないはずだったんだ。
 けれど晁蓋さんがああも都合よく石碣村にいたのは何故か、という疑問に対する解答で一番手っ取り早いのは、「呉用先生が何か策動した」なんだ。
 呉用先生は腹黒、というのは明星公式……でいいのかな? 三巻嘘予告の盧俊儀さん引き入れ作戦、あれほぼ原典そのままだけど確かにえげつないよね。
 ところでまったく以ってどうでもいい話だが、原典呉学究の作戦で一つ突っ込みたいのは、「それで盧俊義さんに燕青がくっついてきてたらあんたどうしたのさ」。あの作戦、多分燕青がいたら破綻していたよ。明星だと、何か燕青が妨害するようなんだけど。

 ・戴宗
 台詞もなけりゃストーリーに直に関わっているわけでもないのにこの存在感。さすが主人公。
 戴宗さんがずっと泣いている、というのは小五の、というよりも簾屋のイメージかもしれません。洪信パパが高Qに喰われたその日から、戴宗さんはずっと泣きっぱなしな気がする。涙は流していないけれど。
 でもってここをご覧の戴翠派の皆様には大変申し訳ないが、それを一番解ってやれるのは翠蓮ちゃんではなく小五だと簾屋は思っています。小五の項をお読みいただければよくお解りでしょう。
 だから小五と再会した時が、戴宗さんの人生にとって一つの大きな転機……だと思うんだけどなぁ。そこを掘り下げる前に明星は打ち切られてしまったしなぁ。だからいいや、自分でやっちゃえ。

 ・阮三兄弟の母
 明星に未登場の原典公式キャラ。北方水滸にだって出てたよ。
 実を言えば、簾屋の中で阮家ママンは『マージナル~』のためのキャラではありません。『ファントムペイン』のためのオリキャラでした。
 ただ、『マージナル~』を書くに当たってどうしてもママンに出てもらわざるを得ず、出演していただいた次第。そのせいか、どうにも描ききれなかった感が強い。
 簾屋の中での三兄弟の母のキャラを一言で言うなら、「好漢の母」。もうそれだけなんだが、それで説明がついてしまう簾屋の脳みその中が何かおかしい。

 ・小五の友達
 オリキャラその二。
 こいつに限らずオリキャラには名前をつけていませんが、これは仕様です。普通名詞で書いていると時々分からなくなるんですが、名前をつけて書いて、簾屋は分かるけれど最終的に読者の方には何が何やら頭ごっちゃで分からない、という結果になるのもあれなので、結局名前はつけませんでした。普通名詞の方がごっちゃになったわ、という苦情はスルーしますごめんなさい。
 多分小五は、こいつにくっついて賭場に出入りしているはず。そしてあんまりにもグダグダな張り方するから、きっとアドバイスとかしてあげてるんだよ。だから『マージナル~』第一話でこいつが小五を賭場に誘ったのは、小五の手を借りて大儲けしようとそういう魂胆だったんだよ。案外原典小五に近いかも。

 ・役人
 知県の鄭さんがデブなので、こいつは痩せ型、という設定の仕方をしたなぁ。
 ちなみに宋代の徴税方法がこういう方法なのか、といえば多分違います。役人はわざわざ出てこないでしょ。確か保正が代わりに徴収するんだったかな? ちゃんと調べてみるかな。
 更にどうでもいい薀蓄を並べるなら、役人と一くくりにしているけれど、鄭さんは「官吏」でこの徴収役人は「胥吏」。何が違うかと言えば、官吏は国から派遣されてきた役人で基本的に科挙に通ってる連中(まあ、縁故採用とか恩蔭とかもあるでしょうが)で、胥吏は地元で雇われた官吏のサポート役、ってなところ。宋江さんの「押司」も胥吏です。
 で、官吏と胥吏の一番の違いは、給料があるかないか。官吏は国からお給料がちゃんと支給されているんだけれど、実は胥吏は州や県がある意味私的に使っている連中だから、給料はないのだそうだ。つまりこの徴収役人も宋江さんも無給で働かされている、という事になる。
 では、胥吏の収入源は何か?
 これが実は、賄賂だそうな。
 正確には「手数料」と言った方がいいのかな? 実務を担うのは胥吏の方なので、色んな手続きをする時に胥吏に手数料を支払うのはこの時代の常識なのだそうな。
 この手数料、別に料金体系があったわけではないみたいなので(相場はあっただろうが)、「取りすぎるとヤな役人、あんまり取らないのはいい役人」みたいな事になっていたらしい。きっと宋江さんはあんまり手数料を取らないいい役人だったんだろう。

 ・博打打ち
 チャラいけどまともに相手するとちょっと怖い奴――ってな感じで書きたかった、らしい。でも上手く行かなかった。ごめんね博打打ち。

 ・胴元
 キャラ付けが一番適当だった人。ごめんね。強い人に巻かれるタイプで頑張って書こうとしていたらしいんだ。どうも上手く書けなかった感が強い。もし書き直しが出来るなら書き直したい。
 そしてその時にはオリキャラ(ママン以外)にはやっぱり名前をつけてあげたい。まあどうせすごい適当な名前になるんだろうが。


 あー、語った語った。
 そして語りの大部分がその内にやる中編の宣伝と薀蓄、ってこれどういう事?
 次回があれば、次はストーリー……の前に、その背景となる設定かなぁ。
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