オリジナル水滸について語ってみる ２２

　明日は朝早いって言うのに何やってんだろ私は。でも気にしない。だって語りたいんだもん！
　今回の語りで、概ね五分の一が終了した事になりますか。その五分の一のお題がこの人、っていうのも中々いい感じですね。

　というわけで、今日も今日とてレッツ・現実逃避！　でも今日のを読む前に、前回（この下の記事）を先に読んでね。絶対だよ！

　さて本日は、このサイトをおいでの全ての方がご存知のこのお方！　そう、明星で主役を張ったこの人ですよ！


　　　天速星　神行太保　戴宗

　・キャラクターコンセプト：劇的・ビフォアアフター
　・戴院長はやや小柄でスラリとした、中性的でキリッとした顔立ちの美形です。見た目は二十代後半くらいですが、実年齢は四十歳
　・何で実年齢と外見年齢に差が出ているのか。これは戴院長が使える例の術、神行法が原因です
　・神行法は一応道術の一種なのだが、道術としてはかなり劣化した部類で、仙骨（＝仙人になる素質、みたいなものと思ってください）がなくても、そこそこの素質を持つ者が修練すれば使えるようになる
　・しかし普通の道術から劣化した神行法には、それだけのリスクというか副作用がある
　・通常、道術の力の源は仙骨から供給されるのだが（簾屋式設定。間に受けちゃ駄目です）、神行法術者には仙骨がない。だから神行法の力は別のところから供給されてしまう。それはいわゆる成長ホルモンとかそういう人間が成熟するために必要なエネルギー全般で、これを使うため、神行法術者は正式な道士でもないのに成長（＝老化）が緩やかになる
　・更に言えば、神行法術者には子供が出来ない。これは、性的な衝動なんかも全部神行法に持っていかれてしまうため。だから戴院長には誰かとセックスしたいという情動がない。ただこれは、「セックスしたいという気がまるで起きない」というだけであって、「セックスできない」という意味ではない（ややこしいなおい）
　・さて戴院長は、原典同様江州の牢役人である。しかし宋江お嬢様との出会いは、流刑先の牢屋でエンカウント、ではない。ここの宋江お嬢様は流罪にならないからである
　・ではどうやって出会うかといえば
　・実は時遷経由
　・宋江お嬢様がある用事で江州に赴く事になった時、時遷が戴院長への手紙を持たせていたのである。で、戴院長はこれを読み、宋江お嬢様に色々便宜を図る事にした
　・そうして江州騒乱を経て、李逵も引き連れて梁山泊に身を投じるわけだが
　・その李逵である
　・李逵の回で書いた通り、道に迷った李逵を助けた事で大いに懐かれてしまった戴院長。ある日一緒に酒を飲みすぎて気付けば二人一緒に素っ裸で寝台に入っていた、ととんでもない事態が発生したわけだが
　・その翌朝。李逵「こうなっちまっちゃあ、この鉄牛も男だ！　戴の兄貴、いや姐御！　おいらの女房になってくれ！」戴宗「……鉄牛お前、男前みたいな事を言っているがちっとも男前じゃあないぞ」李逵「ええー！？」戴宗「とりあえず着物を着ろ。そして着させろ」
　・……もう隠し立てする必要はありませんね。簾屋式戴宗、女性です
　・子供の頃に色々あって神行法の師匠に出会い、その後更に色々あって時遷と出会って二人一緒に何か色々やって、それから更に色々あって江州の牢役人に納まった、らしいです。詳細割愛しすぎだ自分
　・ちなみに余りに女性らしくない「戴宗」という名は偽名。本名はとっくの昔に捨てたそうな
　・そんな戴院長、普段は男物の着物を着て（ひげはないけど）見るからに男性なのだが、元々顔立ちが中性的なので、実は女性の服装も普通に似合う
　・では、そんな戴院長を着飾らせてみましょう。頭巾を取って髷をといて梳いて結い上げ、色鮮やかな裙（スカート）に衫（単衣のシャツみたいな着物）に半臂（ベストみたいな上着）。髪にはもちろんかんざしを挿しましょう。額にはちゃんと花鈿を貼りましょう
　・何という事でしょう！　そこには、いつものキングオブパシリ戴院長ではなく、凛としてたおやかな佳人が！
　・ではついでに李逵もちょっとマシな格好をさせてみる。まず風呂に入れ、血が出るほどに歯を磨かせ、ボッサボッサのヒゲと髪を整え、ちゃんとした頭巾と礼服を着せてみよう
　・するとそこには、屈強で剛直な武官然とした丈夫と、その貞淑な奥方然とした美女が！
　・余りの変貌ぶりに梁山泊中がおののいた
　・そんなこんなで簾屋式戴院長は、男性の姿も女性の姿もいけてしかも逃げ足の速い凄腕の情報収集役である。原典じゃ情報部門のトップだが、簾屋式ではその立場を時遷に譲って最前線で活躍するのだった


　さて次回オリジ水滸語りは、どうも過去に戴院長と何かあったらしい時遷でお送りします。
　次はいつ語ろうかなー。