更新履歴、拍手の返信、時に明星について鬱陶しいほど語ってみる
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そういえば今日は劉唐の誕生日らしいですね。オメデトウ赤髪鬼。そういう日に貴方の話を上げられれば良かったけど、残念な事に貴方のパートは明後日なんだ。
というわけで、『翠蓮受け10のお題』ブログ小話第二夜。
今日のお相手は、ガッカリイケメン林冲だよ!
というわけで、『翠蓮受け10のお題』ブログ小話第二夜。
今日のお相手は、ガッカリイケメン林冲だよ!
2.春暁
――それは、翠蓮が戴宗に嫁ぐと決まった日の事である。
「……正気ですか、翠蓮殿」
「はい」
微笑み頷く彼女は、とても幸せそうだった。その笑顔が林冲には眩しく映る。
目を細めると同時に、苦笑が漏れた。
「何も、あんな男でなくても良かったでしょう」
「私もそう思います」
返ってくる翠蓮の声も苦笑気味だ。
「でも」
しかし、そう再び林冲を真っ向から見つめる彼女の双眸には、どこまでも澄み渡った、凛とした光があった。
「分かっちゃったんです。私は戴宗さんじゃないと駄目で、戴宗さんも私じゃないと駄目なんだ、って」
瞳の光。声。笑顔。
凛とした気配をその全てに漂わせた彼女は、林冲がこれまで見てきたどんな女たちよりも美しい。
春の暁の光のように、闇の中にいる者の光明となり、温もりを与える。
林冲は大きく息を吸った。吸った息を緩々と吐く。と同時に肩を竦めてみせた。
「……分かりました、翠蓮殿。貴女の決意がそこまで固いなら、私も野暮な事は言いません」
「ごめんなさい、林冲さん」
何故か翠蓮は申し訳なさそうに笑った。林冲は先程から浮かびっぱなしの苦笑でかぶりを振り、
「ですが、もし戴宗が馬鹿な事を言うようならば、いつでも呼んでください。微力ではありますが、奴の根性を叩き直す手助けをさせていただきます」
翠蓮は、こらえかねて吹き出した。
それからしばしクスクスと笑うと、
「――はい! その時は、よろしくお願いします!」
そう、花のような笑顔を見せたのだった。
§
ええ、皆さんの言いたい事は解ってます。厳密にはこれ、林冲×翠蓮じゃないですね!
だってしょうがないじゃん! 私、林扈派だもん!
翠蓮ちゃんにとって林冲はお兄さんで、林冲にとっても翠蓮ちゃんは妹。お互い戴宗さんに振り回されて困らされたり苦笑しあったり慰めあったりで、しかしそれ以上には絶対ならない。
でも林冲は林冲で翠蓮ちゃんが(妹みたいな感じで)大切なので、「義賊! よくも私の妹に手を出しましたね!」的な感じだと主に私が楽しい。
明日のお相手は朱貴っちゃん。今日の小話以上に恋愛色が薄いよ! だから期待しない方がいいヨ!
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