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更新履歴、拍手の返信、時に明星について鬱陶しいほど語ってみる
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 職場で色々あってヘコんだりイライラしていますが、それはそれとして今日も今日とて投下しますよ『翠蓮受け10のお題』三本目!
 ブログ小話第三夜、本日のお相手は朱貴っちゃん!





3.口紅



 おや、と朱貴を唸らせたのは、翠蓮の口元だった。
 いつもは若々しく瑞々しい自然な桜色なのに、今日は艶やかな赤色である。
 朱貴に注目されている事に気付いたのだろう。給仕の手伝いをする彼女はハッと顔を赤くしてお盆で口元を隠した。
 思わずにんまりと笑った。
「やー、どうして隠しちゃうの、もったいない」
「も、もったいないって……そんな……」
「いいじゃないの。似合ってるよ、翠蓮ちゃん」
「……本当、ですか?」
 そう、おずおずとお盆を提げる姿は、初々しくも思わず瞠目するほどに艶かしい。
 カウンター越しにその姿を眺めながら、朱貴はホゥと感嘆の溜め息を吐く。
 翠蓮はこの数年で見違えるほど美しくなった。愛らしいだけで女らしさ――いや、いささか下世話ではあるが女臭さと言った方がいいか――のなかった少女時代が嘘のように、今の彼女は、所作の端々にさえ瑞々しい色香を感じさせる美女である。
「――朱貴さん?」
 と、翠蓮が小首を傾げたのは、朱貴の笑みに一抹の寂しさがよぎったせいか。胸の内に浮かんだ感情を全て笑みの下に押し込め沈め、彼は口を開く。
「戴宗君のプレゼント?」
「えっ……? あ、いえ、その」
「隠す必要なんかないのよね。そういえば戴宗君、開封に行ってたしね。お土産が口紅って、戴宗君にしちゃ中々気が利くようになったのかな?」
「あ、あの、その……」
「やー、でも、まだまだなのよね。翠蓮ちゃんはもう少し淡い感じの色の方が似合うよ。戴宗君に言っておかなくっちゃ」
「はわ、はわわ……」
 照れが高じたか、真っ赤になってしどろもどろになる翠蓮は、朱貴のよく知る彼女だった。

 ニハハと軽やかな声を立てる笑みにほんの少しだけ安堵の色が混ざったのは、多分、彼しか知らない。


§



 朱貴っちゃんは保護者属性がいいな。
 林冲は兄貴だけど、朱貴っちゃんは何て言うか、お兄ちゃんはお兄ちゃんでも親戚のお兄ちゃんとか、近所のお兄ちゃんとか、そういう遠さを希望。
 それくらいの遠さだから、翠蓮ちゃんを戴宗さんが取っていっても「やー、幸せにね二人とも」とちょっとだけ寂しく笑えばいいよ。


 明日のお相手は劉唐。やっぱり恋愛色は薄いよ!
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